ダイアストーム
ダイヤストームを科学してみたいと思います。

ディアンシーの得意技・ダイヤストーム。

どうも、ポケモン図鑑から察するに、空気中の炭素原子を圧縮することにより、ダイヤモンドを作り出し、それを嵐のように飛ばす技のようです。

そこで、映画で作っていたような、それなりに大きいダイヤモンドを作り出すには、どのくらいの空気が必要なのか、考えてみたいと思います。

まず、ディアンシーが作るダイヤの大きさですが、映画「タイタニック」で出てきたブルーダイヤモンドを想定してみます。

タイタニックに出てきたダイヤの詳細はわかりませんが、これは、Wikipediaによると、ホープというダイヤモンドがモデルになっているらしいので、このホープを作るとします。http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%97%E3%83%80%E3%82%A4%E3%83%A4%E3%83%A2%E3%83%B3%E3%83%89

ホープダイヤモンド(モデルの通りハート型の時)の質量は、69.03カラット。
つまり、69.03×0.2=13.8gになります。

写真を見ればわかるとおり、これでも、ディアンシーが作るダイヤモンドよりもかなり小さい印象。
映画でユリーカがもらったダイヤモンドは、もっと大きく感じました。

ダイヤモンドは、単体なので、炭素のみでできていますので、炭素の原子量が約12なので、1.15molの炭素でできていることがわかります。

空気中で炭素が存在しているのは、二酸化炭素ですから、ディアンシーは、ミラクルパワーで、空気中の二酸化炭素を瞬間的に還元して、炭素を取り出していると考えるのが妥当です。

二酸化炭素はCが1つと、Oが2つの分子なので、二酸化炭素1molには、1molの炭素原子が含まれていることになります。

とすると、ディアンシーがブルーダイヤを作るためには、1.15molの二酸化炭素が必要であることがわかります。気体の場合、1molは常温常圧で22.4リットルなので、約25.8リットルの二酸化炭素が必要ということになります。

26リットルといえば、2リットルのペットボトル13本分なので、箱買いする場合、たった2箱。
大した量ではないですね。

と考えた人は、甘い。

空気中に存在する二酸化炭素は、およそ0.038%。この数字が、質量比なのか、体積比なのか調べられなかったんですが、仮に、体積比だったとすると、25.8リットルの二酸化炭素を集めるためには、67894.7リットルの空気が必要になります。
つまり、高さ2.5mの部屋だと、およそ27平方メートルの底面積の部屋の体積ということです。
つまり、6畳で、9.9平方メートルなので、6畳間3部屋分弱になります。

と、いうことは、ディアンシーが1つダイヤを作る度に、部屋3つ分の空気から、二酸化炭素が消えるということになります。

半径でいうと、半径4mの球状です。
しかし、普通、下は地面なので、半球で計算すると、半径5.1mの空気から二酸化炭素が消えることになります。
ブルーダイヤ1つで、こうなるんですから、ダイヤストームの技を使うときや、映画のような10mはあろうかという巨大ダイヤを作るときは、どのくらいの空気がいるのだろう?

少なくとも、ダイヤストームを使った後は、その辺りの二酸化炭素が一掃されるわけですから、光合成の技は失敗すると思うね。そういう設定があれば面白いのに。

もちろん、この話は、ポケモンの世界がこの地球と同じという前提ですから。
もしかしたら、もっと、二酸化炭素濃度が高いかもしれないですし、重力が大きくて、空気の密度が高いかもしれませんから。
必ずしも、ではないです。

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